理窓 2016年10月号
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3716・10 理窓の結晶とともに紹介するまさに『数理にひそむ美』の展示です。 リオオリンピックが閉幕し、2020年の東京オリンピックへの期待が高まっている2016年の秋です。新宿区にある文化施設で集まる新宿区フィールドミュージアムの会議(新宿区文化振興課主催)に出席し諸外国から多くの観光客が東京に来る機会に備えてどのようにおもてなしをするか、という話し合いが進められています。その中で東京理科大学の文化施設として当館も何かできないだろうかと考え、4年後の資料館のあるべき姿に思いを馳せています。生や宇宙物理学専門の辻川信二先生も実行委員に加わっていただき、企画展を行うことを決めました。当然ながら、調べれば調べるほど、一般相対性理論をわかりやすく解説することの難しさを感じました。日本で初めて相対論について紹介した科学雑誌が「物理学校雑誌」だったことや現在の理科大のマークの元となっている学章も一般相対性理論をデザインして作られていることが掲載されている昭和25年5月号の理窓167号を展示しました。 そして2016年夏は夏目漱石に夢中でした。漱石と本学の創設者の櫻井房記先生と中村恭平先生と交流のあったことや、漱石文学中の科学関連資料を展示しました。松山市、熊本市、また高知県立文学館など多くの機関のご協力のもと『「坊っちゃん」とその時代─明治期の科学者と夏目漱石の交友を探る─』の展示をすることができました。◆企画展『数理にひそむ美』 2016年10月15日から始まる企画展では数学・理学の中にひそむ美しさに焦点をあてます。1.模様の美『くりかえし』、2.結晶の美『形のもと』、3.数学の美『曲線・多面体』、4.建築の美『ひろがり』、5.体験コーナー『形とあそぼう』の5つのコーナーに分かれています。多面体研究の第一人者と言われる菱田為吉氏の多面体模型は、美しい工芸品としても価値があるといわれており、物理学校の部屋で常設展示しています。その精巧さに見学者の方々もいつも大変驚いています。そのほか、世界遺産に認定されたル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館建築物にひそむ数学の解説を、理工学部建築学科の山名善之先生にお願いしています。整然と並ぶ結晶構造の美しさも実物漱石作品の中の科学実験再現漱石作品の中の科学実験再現サイエンスフェア2016in松山サイエンスフェア2016in松山「数理にひそむ美」企画展 準備中「数理にひそむ美」企画展 準備中東京理科大学近代科学資料館館)【開館時間】10:00ー16:00 【入 館 料】無料【場 所】東京都新宿区神楽坂 1-3  東京理科大学近代科学資料館2F企画展示室【主 催】東京理科大学近代科学資料館     東京理科大学数学体験館 JR「飯田橋」西口徒歩4分 地下鉄「飯田橋」B3出口徒歩3分2016年10月15日(土) ー12月10日(土) (日・月・祝日は休2016年10月15日(土)1210企画展TOKO

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