理窓 2016年10月号
40/54

36 2015年4月以来、1年半ぶりの資料館だよりです。時が経つのは早く、学校行事への参加や街歩きガイドといった雑誌掲載対応など日々の業務に追われています。これまでの活動の甲斐あってか問合せをいただく機会も増えていると感じており、その中でも、「計算機であれば理科大さんへ」と他の博物館から紹介されました、という電話も多々あり嬉しい悲鳴をあげている毎日です。◆野田と葛飾に二つの分館のサイエンス道場 2016年7月7日、長年整備を行っていた野田キャンパスにあるカナル会館の3階の展示室、その名も『近代科学資料館分館』の開所式を行いました。30年前は第2食堂だった場所にカナル会館ができ、その建設当時から分館の部屋は割り当てられていましたが別の部屋になっていました。2011年に資料館をリニューアルした際に神楽坂に展示しきれないタイプライターや計算機を移動し『公開する収蔵庫』を目指し整備を進めてきたのです。1970年代のFACOMシリーズなど教育用大型コンピュータの寄贈の際は直接カナル分館に運び入れるなど、整備を進めていました。ある程度展示物が揃ってきた際、当初の棚配置では展示室としての公開が厳しいと行き詰まりました。資料館学生スタッフやOBの力を借り、どうにか開館する日を迎えることができました。 さらに今年は葛飾キャンパスにある『理科大サイエンス道場』の運用体制の整備にも資料館のノウハウを生かそうと取り組んでいます。各キャンパスに理科大の素晴らしさを伝え、建学の精神である『理学の普及』という社会貢献の場として活用されるよう本格的運営に向け試行錯誤しています。◆アインシュタインと夏目漱石 昨年は、アインシュタインに恋した一年でした。2015年はアインシュタインが一般相対性理論を完成した1915年11月19日からちょうど100年という記念すべき年だったため、秋にその功績を紹介する企画展を行いました。アインシュタイン亡き後、論文や資料を管理しているヘブライ大学が日本で記念展示をする場を探しており、東京理科大学に声がかかりました。アインシュタインがなぜこんなにも有名なのかを知りたい気持ちと相対性理論について説明できるようになりたいという気持ちがあると同時に、難しい企画になると感じていました。科学教育研究科の北原和夫先数学・理学の中にひそむ美しさとは数学・理学の中にひそむ美しさとは近代科学資料館だより⑫科学コミュニケーター科学コミュニケーター大石大石  和江和江(平1理工・工化)(平1理工・工化)野田キャンパス『カナル会館展示室』野田キャンパス『カナル会館展示室』葛飾キャンパス『サイエンス道場』葛飾キャンパス『サイエンス道場』「アインシュタイン展」解説ツアー「アインシュタイン展」解説ツアー

元のページ 

page 40

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です