理窓 2016年10月号
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2716・10 理窓富山県立しらとり支援学校教諭 近藤 恭子(平28基工・修生物工) 私は平成28年3月に基礎工学研究科生物工学専攻を修了し、4月より富山県立しらとり支援学校に勤務しています。しらとり支援学校は知的障害が主障害の児童生徒が在籍しており、小学部から高等部まである県内で一番大きな特別支援学校です。私は中学・高校の理科教員として採用されたため、特別支援学校への配属は予想外でした。特別支援教育や障害についての知識がほとんど何もないまま、勤務が始まりました。毎日が新しい学びの連続で、新鮮でもあり、難しいと感じることもたくさんあります。 難しいと感じることの一つに、高等部の理科の授業があります。生徒たちの実生活に繋がり、生徒が楽しめるような理科の授業を考えなくてはいけません。伝えたいことが生徒にうまく伝わらなかったと感じることも多くありました。しかし、周りの先生方が多くのアドバイスを下さいます。そのため、授業の内容から、教え方、細かいテクニックまで本当に勉強になり、授業のテクニックが増え、徐々に生徒と一緒に、楽しんで授業をすることができるようになってきました。 そして、うまくいかず落ち込むことがあったときは、生徒の頑張っている姿を思い浮かべます。例えば、私が勤務を始めて最初の大きな行事として運動会がありました。私が副担任をしている高等部のクラスの生徒に、歩行が困難で、普段は車椅子で移動をしている生徒がいます。運動会の練習にあまり参加することができずにいたのですが、周りの友達が上手にその生徒と手を繋ぎ、走る練習を少しずつ、少しずつ頑張りました。練習では、転んだり、座ってしまったりしていましたが、運動会本番、なんと一度も止まることなく見事に完走したのです。とても感動し、もっと子どもたちのために頑張りたいと思いました。 まだまだ、学ばなければいけないことはたくさんあります。しかし一つ一つのことに一生懸命取り組み、少しずつでも確実に前に進めるよう努力したいと思います。千葉県立成東高等学校教諭 中野 雄斗(平28理・数) 私は平成28年3月に理学部第一部数学科を卒業し、4月から千葉県立成東高等学校に勤務しています。成東高校は山武市にあります。山武市は自然が豊かでいちご狩りが有名です。普通科に加えて理数科もあり、進学重点校にも指定されていて勉強に力を入れている学校ではあります

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