理窓 2016年7月号
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16・7 理窓39られず、無我夢中でした。演舞が終わった時、お客さんの大きな拍手と歓声に包まれると一気に視界が開けたように感じました。あの景色は一生の思い出です。最高の瞬間でした。 私自身3回目の参加となりますが、1年生の頃と昨年と今年と、毎年見える景色が変わってきたことを大変感慨深く感じます。1年生の頃は何もかもが新しく輝いていて、先輩たちの大きい背中に憧れを感じました。知識をつけ経験を積んだ3年目は正直、祭りに臨むまでは不安が大きかったように思います。皆を引き連れる責任、作ってきたものを受け入れてもらえるか、お客さんに楽しんでもらえるか、自分自身楽しめるか。 そんな祭りに臨む意識が時の流れと共に変わっていく一方で、いざ本番になると、私は変わらずにあるものに気付きました。それは“お客さん”です。まだ幼稚園にも入ってないくらいのちびっこも、車いすで来てくれたおじいちゃんおばあちゃんも、こうよう会・理窓会の方たちも、手拍子してくれたり、ほほ笑みかけると笑顔を返してくれたり。初めて見る人ばかりなのに、何年も親しんだ人のように温かい目で見てくれてました。「また見に来るよ!」「元気もらった!感動した!ありがとう」と声かけてくださった方もいました。 私は、よさこいの素晴らしさはそこにあるのではないかと感じます。踊り子が表現し楽しむことで、お客さんは見て楽しみ、声や音楽を聴いて感じ、笑ってくれて、感動してくれる。踊り子はそれを見て喜びを感じ、また副次的な楽しさを感じる。そんな“楽しさの循環”こそがよさこいの本質であり、私たちの目指すものでもあるように思います。お客さんと踊り子、その場を共有する皆で空間を創り上げていくのがよさこいの魅力なのだと思います。【最後に】【最後に】 今年度の演舞コンセプトである「千輪華」は千輪という名の花火に因んだものです。部員一人ひとりを花火にたとえ、その打ち上げまでの様子を表現しました。衣装・曲・振り等の制作に携わった者は昨年11月から準備してきました。休日返上で制作に携わった仲間たち、サークルの在り方等を本気で話し合った仲間たちには本当に感謝しています。 また、私たち東京理科大学Yosakoiソーラン部だけでなく、他大学、社会人のよさこい関連団体は、家族、観客、地域社会の皆さま、大学職員の方々、衣装会社様、曲会社様をはじめとするたくさんの方々のご協力・ご声援があって成り立っています。この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございます。もしよろしかったら今後とも温かく見守っていただけたら幸いです。 私たちにできることはほんの小さなことかもしれませんが、日頃のご厚意を楽しさや感動という形で少しでも還元できるよう全力を尽くします。

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