理窓 2016年7月号
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3316・7 理窓ががんばるんばる同窓同窓藤森 美紀(平24理・応物)卒業後 幼稚園生から中学一年生までシンガポールで暮らし、エネルギー問題に直面したことが東京理科大学への入学、そして、現在のアズビル株式会社へ入社した動機になりました。 今では想像がつかないかもしれませんが、当時のシンガポールは、停電が日常茶飯事。夜の明かりは、ロウソクで暮らしたこともありました。信号機が止まっていることもありました。幼い頃よりエネルギーの大切さを感じておりました。 帰国後は、エネルギー問題を科学技術の進歩によって解決したいと思い、東京理科大学の理学部応用物理学科に入学しました。卒業研究では、室温超伝導体の研究をしました。その後、快適さを保ちながら、最適な制御により省エネルギーを実現するアズビル会社に入社しました。弊社の私が所属するビルシステムカンパニーは、本分野で、国内シェアが一番高いこと、また、建物や工場、プラント、ライフライン、家庭など幅広い分野に市場を持っております。そのため、仕事を通じて、社会の役に立っていることを実感することができます。苦労したこと 初めは、女性に対する周囲の目が気になりました。私が配属された部署には、女性が私しかおらず、上司も困惑していたと思います。上司は、「これ、できるか」と最初は様子をみて下さいました。私はその度に「できます」という返事をすることにしていました。幼い頃から男の子と外で遊ぶことが多く、大学時代も女性は少なかったですが、問題なくやってきたので、逆に意識してしまうことがありました。 今では、その壁を感じることもなくなりました。お陰様で、同じ部署に女性の後輩も二人でき、社会の流れも変わってきたことを肌で感じております。 他にも、社内外の人とのコミュニケーションに苦労しました。お客様の求めるシステムをヒアリングし、それを実現する資料をつくり、お客様と作り上げていきます。そのため、社内でできるだけ丁寧な資料を作り、納期の確保をする必要があります。時にはお客様にも納期のご相談が必要になります。 学生時代は、自分独りで完結していました。しかし、会社では、沢山の方々で一つの仕事が成り立っています。円滑なコミュニケーションが必要不可欠であることに最初は戸惑いました。 最近は、仕事全体の流れが分かったことで、関係各所にタイムリーに声掛けを行うことで、仕事をスムーズに行うことが出来るようになりました。お客様との信頼関係が深まり、お客様からのお問い合わせも増えました。活躍したこと 現在、2020年の東京オリンピック関連で、大きなジョブが数多く発生してきています。幸運にも、私もそのうちのひとつに携わらせて頂きました。件量が多く、寝る暇も惜しんで働いておりました。今振り返れば、寝ることと食べること以外は、本案件に時間を費やしていたと思います。 私は結婚しているのですが、仕事のピーク時は、主人が夕食を作ってくれたり、送迎をしてくれたり、全面的に助けてくれました。本件は、主人を含め、周囲の方々の協力があってこそのことだと、今でも感謝しております。 この案件に携わったことで、達成感と、一回り成長できたことを自分でも実感しております。メッセージ なんでも良いので、自分で没頭できることを見つけて、全力を尽くしてみることが大切だと思います。大事なことはそのプロセスではないでしょうか。それを成し遂げる過程で、知らずと多くのことを学び、気づけば道が開けていると思います。(アズビル株式会社)

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