理窓 2015年10月号
32/54

28自由学園女子部(中等科・高等科)教諭 鈴木 雄紀(平27理・数2) 私はこの4月より、東京都東久留米市にある自由学園女子部で教員として働いています。自由学園は「生活即教育」を教育理念とする、幼稚園から大学部までの一貫教育の学校です。中等科・高等科のみ男女別学で、男子部と女子部に分かれています。また、中等科以上には寮があり、全国から生徒が集まっています。 教壇に立って5ヶ月が過ぎ、実感していることの一つは、目の前の生徒一人ひとりに合った指導を行うことの大切さと難しさと面白さです。今年度は、女子の中学3年生と男子の高校3年生の数学を担当していますが、男女によって、学年やクラスによって、生徒の反応は全く違います。また同じクラスの中にも様々な生徒がいます。このクラスにはどのような授業がよいか、授業ごとに説明の仕方や問題を変えたり、議論の時間や、カラフルな教具を作ったり、生徒の反応を見ながら試行錯誤の連続ですが、「汎用性のある授業」ではなく、「目の前の生徒にとって良い授業」を作り上げていくことに、教師としてのやりがいを感じます。 授業以外では、女子部中等科3年生の副担任をしています。そこでの一番の課題は生徒理解です。男子校出身である私にとって、生徒たちが何を大切にし、問題にし、感じ考えているか理解することは、中々難しいことです。生徒と話をしたり、一緒に働いたり運動したり、部活の試合を観に行ったりする中で、少しずつ様子は分かってきたと思いますが、まだまだ生徒と向き合わなくてはいけません。それは言葉ほど簡単ではなく、自分が傷つく覚悟を常に持ち、生徒の言葉から真実を汲み取る深みがなくてはできないことだと感じます。 教師としての課題は沢山あります。しかし大変なことばかりではなく、天真爛漫な生徒たちや他の先生方に支えられ、充実した毎日を過ごしています。そのことに感謝しつつ、自らを鍛え、自らの使命を果たしていきたいです。東京都立葛飾野高等学校教諭 並木 康訓(平27理工・数)現在の状況 平成27年3月に理工学部数学科を卒業し、現在、数学科の教員として東京都立葛飾野高等学校に勤務しています。1学年の副担任で、校務分掌は教務を、部活動は軟式テニスと和太鼓を担当しています。 当初は仕事の内容や事務手続きに不慣れな日々

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です