理窓 2015年7月号
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2115・7 理窓理窓知的財産クラブ会長 産形 和央 近頃、企業の研究開発部門での研究テーマなどが枯渇し始め、何をするにしてもだんだん動きがとれなくなってきているようです。そのために、その打開策として、柔軟な発想と小回りのきくベンチャー企業とタイアップして共同研究を進めたり、あるいはその成果を買い取るなどの動きがあるようです。また、産業界が見向きもしなかった大学との共同研究も盛んになりつつあるように見受けられます。そこで、企業の知財部員も企業内での研究者相手の仕事とともに、大学やベンチャー企業との折衝などいろいろな問題処理に当たるケースが多くなってきたともいわれます。さらに、政府の成長戦略の中に、技術革新を担う人材育成のために大学の自由度を高め新興企業などとの連携を容易にするとともに、大学発の起業を促進する制度なども盛り込まれるようです。 ただ、問題なのは、日本の制度では、先生や研究者が何から何まで行わなければならず、外国のように周辺業務をカバーするスタッフと一体となって研究を進めるとか、知的財産や、共同研究の成果配分をどうするかとか、特許化する場合の特許手続きに伴う研究フォロー体制とその意義を十分に理解し、そのための体制を十分にしなければ、研究成果の公表にとどまってしまいます。 とくには、日本では、研究規模が極めて小さく、その実験数も残念ながら1つ程度で終わってしまいます。そして、特許を膨大な範囲で取ろうとするため、特許要件不足で実体に入る前に勝負がついてしまったり、とれても点の特許範囲のものでしかありません。 また、企業が大学にアプローチした際、いろいろな問題が生じてもどうしてそれが問題となるのか、どうして問題とするのかなどを大学の先生が理解できないとか、大学の知財関係者も説明できないなどの事態が生じるようです。そこで弁理士先生を顧問に迎えればいいのでしょうが、ここで、問題となるのは、そのような相談に応じたり解決できる弁理士がおらず、ただ、出願代理だけしますといい、ほとんど断られてしまいます。実務に十分に精通し、経営感覚にすぐれた弁理士先生は皆無であると思われます。しかし、このような人材を育てるシステムなどありません。よほど使命感に燃えて勉強し、研究する人でないとこのような人材には育ちませんが、そのような機会も場所もないのでは手の打ちようがありません。会長 宮川 公治【ビジネス交流懇親会】 平成27年5月19日(火)のビジネス交流懇親会は、当会の相談役と顧問をご招待する会で、諏訪部喜義相談役、松井辰男顧問、理窓会の山田義幸顧問にお越しいただきました。27名が参加し大変賑やかで、有意義な時間になりました。 平成27年6月16日(火)のビジネス交流懇親会は、異業種ジャパン青山の皆さまと合同で行い大盛況でした。【理科大オープンゴルフ会】平成27年6月6日(土)、アスレチックゴルフ倶楽部にて理科大オープンゴルフ会を理科大と理窓ビジネス同友会との共催で開催しました。 優 勝 福原清二/準優勝 小坂友康  第3位 宮川公治/B G 小坂友康(83) 当会会員の小坂氏が準優勝、当会の宮川会長が3位と健闘しました。【今後の予定】・7月8日(水) 数学と音楽を楽しむ会・7月21日(火) 理事会/ビジネス交流懇親会・8月18日(火) お座敷研究会/神楽坂 味扇・9月15日(火) 理事会/ビジネス交流懇親会・10月20日(火) 理事会/ビジネス交流懇親会・10月25日(日) ホームカミングデー・10月31日出発 高野山旅行/費用5万円前後/定員12名/夫婦での参加歓迎理窓ビジネス同友会WEBサイトhttp://kigyou.risou.net/理窓ビジネス同友会

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