理窓 2015年4月号
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715・4 理窓に、全小中学校の授業でタブレット端末を導入することを決定した市町村も増えてきているようです。 IoTという言葉を皆様はご存知でしょうか。Internet of Things、人間に加えて、すべての「もの」がインターネットにつながり始めます。パソコン等従来のIT機器だけではなく、スマートフォン・タブレットなどのスマート・コネクテッド端末はもちろんのこと、身の回りのすべてのものをインターネットに繋いでしまおうというビジョンです。本学でも4月から学生のインターネット環境を刷新し、「VLE」と呼ばれるポータルシステムを導入しています。これにより学生はLive Classroomや学内SNSなど電子化された様々な情報をどこからでも得ることができるようになります。また、大学と同窓生の結びつきを更に強めようと、昨年よりインターネットグループウェアサービス「e TUS Community ネットワークシステム」を開始しています。「メールサービス」「アドレス帳管理」「スケジュール管理機能」を生涯無料で使用できるサービスで、@alumni.tus.ac.jpの生涯アドレスを皆様にご利用いただけます。既に同窓間や大学とのやり取りでご活用いただいている方も多いと思います。大学と同窓生の結びつき強化のサービス拡充も、これからますます進めて参ります。 私が理事長に就任してから、昨年12月で丸2年が経過しました。就任当初は学生時代から大きく変貌した学内事情にとまどうこともありました。私が通学していた野田キャンパスも、今では薬学棟や光触媒国際研究センター、THE CONVERGENCE, GLOBAL URA CENTERなど最新の施設が林立し、その姿は大きく様変わりしました。キャンパスを歩く学生の姿もどこか昔見慣れたものとは違うように感じました。しかし、創立当初から脈々と受け継がれる「実力主義」の伝統は全く変わらないのだと、日を重ねる毎に強く感じています。月日は経とうとも、東京理科大学の学生は真面目に、しなやかに、そして創造力を持って、よく勉学に励んでくれています。入口の偏差値は私の頃と比べて10ポイント以上向上しており、また出口では就職率、進学率共に100%を超えています。 先日、長万部と久喜のキャンパスで、学生諸君に講義をしました。私自身の学生時代のこと、企業に入り一社員として学んだこと、その後経営者となってから心がけていたこと、そして理科大に対する想いなど、後輩に対する期待などを話しました。講義終了後の質疑応答では積極的に次々と手が上がり、質問の内容は、人生の在り方、組織の上に立つ者の心構えなど多種多様でした。是非留学したいという声も実に多く、学生がいかに探究心や野心、積極性を持っているのかを肌で感じることができました。講義終了後に回収したアンケートでは、「漠然と勉強をしてきたが、夢を持って努力することがとても大切だと知った」「大学生のうちにたくさん失敗して、たくさん学んでいかなくてはならない」など、嬉しい反応を多数いただきました。将来に希望を持ってはいるが、あと一歩が踏み出せずにいた若者の背中を少しでも押せたのではないかと思いました。同窓の皆様にも、このような情熱を持った後輩が大勢いるということを改めて知って頂き、本学の卒業生であることを誇りに感じてもらえれば、こんなに嬉しいことはありません。 東京理科大学の改革はこれからです。理科大が世界のエベレストの頂点に立つ為の様々な努力を重ねていきますが、同窓の皆様のご協力が欠かせません。継続的なご支援の下で法人・大学一丸となって皆様の期待に応え、卒業生であることをもっともっと誇りに思って頂ける大学づくりに努力します。 同窓の皆様には、引き続きご指導、ご撻をお願い申し上げます。末筆ながら皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈りいたします。

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