理窓2014年10月号
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14・10 理窓33が、今年の鳥科は遅めでしたので私自身執拗に郵便受けを確認しドキドキする日々を送り、合格が決定した時はほっとしました。 新学期が始まり、1年生も加わるとより作業は活発化します。今年は20名以上の新入部員が加わり6月には機体も完成に近づきついに試験飛行(通称TF)を行いました。本来は5月ごろに行いたかったのですが、予定は未定といいますが、なかなか作業も思い通りには進みません。試験飛行とは文字通り製作した機体がどのように飛ぶかどうかを試験するわけですが、プロペラのついている人力飛行機のように自らの動力で上昇することもできず、コンテスト本番と同じ状況で機体を投げるわけにもいきません。そこでサークルメンバーのパイロットが乗り込んだ状態で総重量100kgになる機体を走りながら引っ張ります。翼は空気の流れを前方から受けると揚力を発生する構造になっているので機体が前へ動けば自然と浮きます。このような方法で、僅かに機体を浮かせることで実際の機体の性能をみます。またパイロットには実際のコクピット内や機体の応答具合を肌で感じてもらったりします。この試験飛行は非常に重要で毎年複数回行っています。今年は例年行わせていただいている久喜キャンパスに加えて新しい試みで葛飾キャンパスでも行いました。して製作しています。今年の機体の主翼の形状はテーパー(台形)状で、例年よりも大きさの種類が多く、同じマスターを使用して製作することができなかった為、非常に大変でした。また、この作業は翼の表面の滑らかさに直結し、なるべく有害抗力を無くす為にきれいに切り出す必要があり、非常に地味で重要な作業なのです。この作業が行われる他方で、大会で使用する主翼部分の桁を業者に発注します。このCFRP製の桁はおよそ60万円近くかかり、大変高価な為、約2年ごとに新調し、使いまわしています。 テストも終わり春休みになりますと、発注した桁も届き強度試験を行い、その桁の実際の性能と強度を確かめます。今年の試験場所は葛飾キャンパスの体育館をお借りして行いました。 こういった作業が活発化してきたころに鳥人間コンテスト出場に向けての書類審査の締め切りの2月末頃に迫ってきます。これは鳥人間コンテストに出場するための予選のようなもので、各班が機体の特徴を記した書類や三面図などを作成します。今年は締切日当日まで書類案を何度も見直しと修正を繰り返し、郵便受付終了時間40分前の提出まで緊迫した状況が続いていました。結果は3月末から4月の頭にかけて各チームに届きます。合否発表はチーム代表に郵送されてくるのです桁強度試験桁強度試験リブ切り風景リブ切り風景試験飛行試験飛行桁とリブ桁とリブ

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