理窓2014年4月号
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41) 科学・技術に関連する分野において、世界で通用するプロフェッショナルとなりうる基礎的能力を持つ人財を育成する。2) 教育の次世代化を推進し、理工系教育の革新モデルを作る。3) 教職課程の質保証と教員養成体制の強化を図る。 学生規模としては、学部は当面現在の学生数(16,000名)を維持するが、大学院は、6年後に大学院進学率を現在の50%から70%に向上させる方針です。 教育の質を保証し、各専門分野の基礎的能力と教養を身に付けさせることが重要で、世界で活躍できるよう学生の資質を高める方法を考え、実施していきます。具体的実施計画としては次の項目を考えています;1) 「基礎力」を重視した教育を実施する。2) 「教養教育」の充実とキャンパス単位での教養教育を実施する。3) 事前・事後学習を重視し、授業科目を整理して、質重視のカリキュラムとする。例えば基幹基礎科目等では、所定の課題に取り組ませ、レポートを課すことを教員に奨励し、実行する。 さらに、グローバル化に対応した教育への変革を図ることとします。 具体的実施計画としては、① 学部の実用英語教育を充実し、英語力を身に付けさせる。② 海外大学との連携を強化して交流を拡大し、相1.はじめに 我が東京理科大学は明治14年(1881年)の創立以来、133年に亘って有為な人材を育成してきました。その結果、卒業生の方々は各方面で大活躍され、世の中からは実力主義の伝統が高く評価されてきております。この実績と伝統のもと、世界で通用し、世界から認められる大学として、今後も発展を続けていくべく、将来の教育・研究のあるべき姿について討論をしてきております。 以下では、この現状についてご報告します。 2020年3月31日までの6年間を1つの区切りとして、教育・研究のあるべき姿を達成するよう「あるべき姿」を策定し、推進してゆく項目を理事会と討議しながら決め、その第一年度をこの4月からスタートさせました。 本学が日本国内で社会的に高い評価を得ている伝統ある「実力主義」の学風を将来に亘っても継承し、理工系総合大学として、各学部・研究科がそれぞれの特色を活かしつつ、魅力あるグローバルな頭脳循環拠点となることを目的としています。特に、教育・研究の両分野において国際競争力を持つ「世界の理科大」となるためにも、全学構成員の協力のもと強力に実行していくことを目標にしています。2.すぐれた教育に向けて どのような研究を主に行い、優秀な人材を出していくために、いかに教育を行っていくべきかなど重要課題を議論してきました。ここではまず教育を中心に述べてみます。 教育としては次の3項目を主な方針とし、実行していくこととしています;世界の東京理科大に向けて世界の東京理科大に向けて学長 藤嶋 昭東京理科大学

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