理窓2014年4月号
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32徒たちに対して授業をするのは楽しいです。なんだ簡単じゃん、今度は自分で解けたよ、そんな言葉が出てきたら心の中でガッツポーズが出ます。大学まで進んで数学を学んでよかったと感じます。しかし、そんな楽しいはずの授業も部活や分掌を言い訳に準備が足りず、とても後ろめたい気持ちでやったことが何度もありました。そんなとき、生徒の反応は本当に素直だと痛感させられます。 いつかクラス担任をする日がやってきます。今の私にはクラス担任を務める自信は全くありません。しかし、この1年で得た経験がたくさんあります。周りには尊敬できる先輩教員の方々がたくさんいます。自分はまだまだ成長できると信じて、理科大で学んだたくさんの知識を活かしながらこれからも精進していきたいです。柏市立手賀中学校教諭 島田 綾香(平24理・化) 理科大を卒業し、教員生活を始めて3年が経とうとしています。 私が着任した手賀中学校は全校3学級の小規模校で、教員の仕事もわからない中、自分が育った学校とは異なる環境で、不安ばかりだったことを覚えています。 その不安も月日の経過と共に少しずつ消えていき、教員生活にもすっかり慣れました。 昨年度から学級担任、生徒会、バドミントン部を担当しています。どれも初めての経験でしたが、周りの先生のアドバイスを参考に、何度も生徒達と試行錯誤を重ね、少しずつ自分のスタイルが見えてきました。 4年目を迎える今年は、担任をしている学級の生徒達を良い形で卒業させること、理科の授業を“わかる授業”にすることが目標です。 担当学級の生徒達は4月から3年生になります。入学直後は出身小学校ごとにグループ化し、ほんの十数分の検診ですらトラブルを起こしていた生徒達でしたが、班活動や委員会活動、行事への取組等を通して大きく成長しました。試験前は勉強を教え合い、学級全体で良い結果を出そうとしています。 行事での学級発表では、ねらいに合った内容を考え、計画を立てて準備を進めています。学級や学校の問題を見つけると話し合い、対策を立てて改善しようとします。このような生徒達の成長を見ると、この仕事に就いて良かったと心から思います。 しかし、競争相手がいないことから現状に満足している生徒が多いのが課題です。この状況を打破し、卒業式で地域の方々や後輩、先生方、皆から感謝され、祝福されるような学級にしていきたいです。 授業は何度やっても失敗が多々あります。生徒達の疑問や考えは、私の予想をはるかに超え、授業や実験が止まってしまうこともあります。今後は、教材・教具を工夫してよりわかりやすくすると共に、授業中の言葉一つひとつを吟味し、大切にして、理科好きの生徒が1人でも増えるような授業を展開していきたいです。

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