豊田自動織機、 企業内同窓会立ち上げに82名参加

私が東京理科大学に入学したのは、2007年4月です。北海道札幌出身であったためか、東京の日差しがとても暑く感じられ、これから続く大学生活に思いを馳せていました。

基礎工学部は最初の一年間、長万部で寮生活を経験します。青春期真っ只中の青年にとって大変酷な状況であるにもかかわらず、集まったのはユニークな人達ばかりでした。というよりは、何もないところから何かを生み出そうと必死になっている姿が、当時の私にとってはユニークに映っていたのかもしれません。人生にしてみればたった一年が私のアイデンティティを大きく変えました。

時はあっという間に経ち、大学四年生で研究室に配属されました。大学の研究活動を通して、私は海外で活躍する技術者に憧れました。東京理科大学の海外支援プログラムを利用して、大学院2年生の夏から5か月間ドイツのロストック大学へ研究員として渡欧しました。今までとは全く異なる環境で、頼る相手もおらず、四苦八苦した記憶が今でも思い出されます。

現在、私は株式会社豊田自動織機(愛知県)に勤めています。職場では電動フォークリフトの走行/荷役用モータ制御ソフト開発を担っています。在学中の海外経験のおかげで、欧州案件に就き、国外での活動も臆することなく仕事に向き合えています。

私生活も仕事も慣れてきた頃、同じ大学出身である隣の職場上司と飲む機会がありました。話は理科大トークで盛り上がり、「私:ところで理科大生って、この会社に何人いるのでしょうね?」「職場上司:OB会でも開いてみようか。」そんな他愛もない会話が、企業内同窓会を立ち上げるきっかけでした。

何とか名簿を入手した私は卒業生の多さに驚きました。しかし私はOB会を開くにあたって少々冷静でした。全員に声をかけても、せいぜい集まって20%程度だろう。みんな仕事も忙しいし、最初のきっかけ作りとしては十分だ。そう思いながら、事業部毎に幹事を設け全員に声をかけました。

想像とは裏腹にたくさんの方から「参加」のメッセージが届きました。ふたを開けてみると約50%もの参加率になっていました。“愛知県で理科大生が集まる!”。とてもわくわくしました。きっと多くの人は大学の現況を知りたいだろうと考えました。

早速、理窓会にコンタクトを取り、大学の資料を少しいただけないか相談したところ、増渕理窓会会長が直々に赴いてくださる運びとなりました。

当日、集まった人数は82名。受付時から理科大の懐かしいトークであふれ、20代~50代までの世代を超えた思い出は、愛知県で大変大きな華を咲かせました。

企業内同窓会は大盛況に終わり、私もこの会を開けた満足感でいっぱいになりました。しかし、ここで終わらせてはもったいない。せっかく同じ学び舎を卒業した御縁ですから、これからも理科大の繋がりを大事にしていきたいと思います。

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