理窓光学会 第72回定期講演会 光触媒と光ファイバー

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講  師: 東京理科大学理学部物理学科助教 関 蘇軍 氏 博士(工学)

講演要旨

エネルギー関連や環境問題に対し、直接太陽光からエネルギーを得られる低価格光触媒の高性能化

が必要とされている。最近の光触媒に関する高性能化と応用例を紹介する。

我々は、TiTiC粉末を使った炭素粉末中での熱処理により、TiO2膜を効率的に活性化させ、更に、

60TiC粉末を使った時の熱処理が、TiO2/TiC-Ti 膜の光触媒活性を可視光照射下で最大とするこ

とを示した。また、溶融塩処理により形成されたK2Ti6O13-TiO2/TiC 膜は、優れた吸収安定性と光

触媒活性を示すが、興味深いことに、この表面形態はナノシートで花のよう構造をしている。

講演では、光触媒活性の高性能化と構造の不思議、及び、我々が取り組んでいる水質浄化、特に中

国揚子江(長江)山峡での汚染水浄化などを紹介する。

講  師:  矢崎総業(株) 相葉 孝允 氏 博士(工学)  

講演要旨: 

近年のインターネットおよび携帯電話のデータ通信のインフラを支えているのが光ファイバを用いた光

通信システムである.光ファイバ伝送は2009年にノーベル物理学賞を受賞したKao氏が1966年に石英

ガラスを用いた低損失光ファイバの実現可能性を示したことにより長距離伝送媒体として研究開発が進

んだ.その後、ベル研究所のGloge氏により弱導波路による縮退モード伝搬による広帯域伝送が示され

現在の長距離広帯域伝送の実現に至っている.光ファイバは軽量であるため、長距離伝送のみならずデ

ータセンターのサーバー間などの中距離通信にも応用されている.また身近なところではTVやオーディ

オ機器や、海外車で光通信ネットワークが搭載されており、これらの応用と研究例を紹介する.

 

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