光エネルギーで有機廃液を浄化、同時に水素を取り出す技術開発に成功 ~持続可能社会に道:どこにでもある物質「鉄サビ」を光触媒として利用~

基礎工学部材料工学科 勝又健一 准教授
総合研究院光触媒研究推進拠点セルフクリーニングユニット・ユニットリーダー

東京理科大学基礎工学部材料工学科の勝又健一准教授らの研究グループは、「オキシ水酸化鉄(FeOOH)」に適切な条件下での光を照射すると、工場や農場から排出される有機廃液を光触媒反応で浄化できることを明らかにしました。
オキシ水酸化鉄は、太古の昔からごく身近に存在しているありきたりな物質である鉄サビです。また、水質浄化と同時に、エネルギー源として利用できる水素を取り出せることも分かりました。この研究成果は、Chemistry-A European journal誌に掲載されました。
光触媒とは、吸収した光をエネルギー源として、通常では進行しない化学反応を促進させる物質のことです。つまり、光触媒反応を上手に利用できれば、光エネルギーを化学エネルギーに変換して貯蔵できることになります。将来的には、太陽光エネルギーを使って水を分解し水素を発生させ、エネルギー源として利用できる可能性があります。
First published:08 November 2019
https://doi.org/10.1002/chem.201903642

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