理窓 2016年4月号
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30フレッシュマンフレッシュマン株式会社NTTデータ高橋 理沙(平26理・数情) 理学部数理情報科学科を卒業後に、NTTデータへ入社いたしました。 本学科では、統計学やプログラミング知識を主に学び、この知識を活かせる弊社を選択いたしました。 入社後は、ビッグデータを活用した施策の提案や開発を行うチームに配属されました。お客様先に常駐し、お客様の課題を共に解決するという、弊社では新しい試みを実施しているチームです。この業務の難しさは、正解のない問題を解くことです。高い視座や広い視野で物事を考えること、また過去分析により様々な提案をしていくことが重要です。これらは本学で学んだ思考力を活かせています。 また、上記業務に加えて、弊社社員として本学学生の就職支援をしています。この活動を始めた理由の一つとして、以前、本学で開催された「女性活用推進シンボジウム 創ろう!新たな理系女子スタイル」に参加した際に、企業が本学学生の思考力に興味をもっていることの嬉しさと、本学学生が卒業後により活躍できるように努めたいと感じたためです。 また、本学学生が将来やりたいことを論理的な構成で話している姿に魅力を感じました。一方で、自身の魅力を積極的に伝えることに苦手意識を持っているように思えました。この原因として、思考力をつけるために一人で問題を解くことに重点が置かれているため積極的に伝えられないのではと考えました。思考力が鍛えられる一方で、自らが主体となって周りに協力を仰ぐことが苦手となっていると思います。 シンポジウムでは、コミュニケーション能力をつけるために、通常の授業に加えて、「チームで討論する授業があってもよいのでは」と提言させていただきました。 今後の目標として、自身の成長に加え、本学学生の成長を促し、将来的には本学の発展に貢献できる人材となりたいと思っています。世田谷区立駒沢中学校教諭 佐野 貴之(平27理・数) 学校への「通勤」が始まってからというもの、今日にいたるまで、とにかく毎日必死です。 取り組むべき仕事は、文字通り山のようにあります。さあやるぞという時に限って、生徒はトラブルを起こします。どの事案の優先度が高いのか。明確な正解があるとも限らない問題に対し、その場その場での、迅速かつ柔軟な対応が求められます。フレッシュマンである私が言うのもおこがましいですが、「大変か」と言われれば大変です。が、それ以上に、「楽しいか」と言われれば楽しいです。 結論から言って、生徒のことを好きであれば楽しい職業だと思います。好きでなければつらいという意味ではありませんが、少なくとも私はやはり、「生徒とのやりとり」、「生徒の成長」の中に、やりがいといえるものを感じているように思います。 できないことばかりで、長い一日を過ごす日々でしたが、振り返ると「あっ」という間の一年間でした。年度末が近づくと担任している生徒との別れの辛さはひとしおです。もう二年間、同じ教室で過ごしていたいとさえ思ってしまいます。ですが、この職の定めです。毎年この思いを味わうのでしょう。見ようによっては、きちんとこの気持ち(3030)

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