理窓 2015年7月号
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34文化祭などの学校行事や部活動も生徒主体で運営していきます。私は勤務して2年目になりますが、初任者として初めて学校に訪れた時は「本当に生徒たちだけでできるのか」と少し疑った気持ちをもっていました。実際に1年間見ていくと、本当に生徒が主体となって活動して互いに意見を出し合い、注意を呼び掛け、楽しく活動していました。自由な校風の中で活動する彼らを見て、自分も一緒に活動したくなる、そう思わせるような生徒たちが希望ケ丘高校の生徒です。 私は現在3学年の副担任を勤めていて、進路指導を担当しています。進路指導を担当して2年目になりますが、2年目になって変わったことは、生徒との面談がかなり増えたことです。クラス、部活の生徒を問わず多くの生徒が相談に来てくれるようになりました。「先生、ちょっと話聞いてくださ~い」といってよく職員室に来てくれます。必ずしも進路の話とは限らず、友人のこと、部活のこと、家族のことなど本当に様々です。教員といえば“生徒のためになる指導(助言)をする”という意識が強いですが、私がこのとき注意しているのは“聞き役に徹して指導(助言)はしない”ということです。そうすることで生徒が話したいことを気軽に思う存分話すことができるからです。生徒との距離は近くなりますが、生徒と面談をしていくうちに信頼関係を築くことができ、生徒たちが普段どのようなことで悩んでいるかわかるので、日頃の生徒指導や授業で生徒の実態を踏まえた行動をとることができます。 まだまだ未熟者ですので、失敗することもたくさんありますが、その分得ることもたくさんあります。生徒や先生方と過ごす学校は本当に楽しくて、毎日笑いが絶えません。これからも自分なりに元気に精一杯がんばっていこうと思います。茨城県立波崎高等学校教諭 大久保 宇悟(平26理・修総化研) 私は現在、茨城県立波崎高等学校にて、理科の教員をしています。今年が二年目となり、普通科の一年生クラス担任を務めています。また、部活動では空手道部の顧問を務めており、未経験の競技なので、日々勉強しています。元気な生徒達に囲まれ、毎日のように新たな問題にぶつかり続ける目まぐるしくも充実した毎日を送る事が出来ているのですが、気持ちが折れそうになり、忙しさから辛く感じる事もあります。そんな時に、教員として戦い続けるために自分の中で支えになる力は、大学で多く養われたと感じています。授業をする際に武器となる知識や技術、また創造力といった力は、大学と大学院での勉強や研究活動がもとになっています。毎日研究室に通い、うまくいかない反応に頭をかかえながら実験して身に付けた技術と、必死に勉強して得た知識は、現在生徒達に伝えるための非常に良い経験となっています。また、大学四年間在籍した硬式庭球部では、三キャンパス(神楽坂・野田・久喜)の仲間達が週末に集って、練習の度に自分達を追い込み、勝つためにチーム一丸となって精一杯努力しました。決して良い思いだけをしてきたわけではありません。しかし、その思い出一つ一つが今の自分を支える力となり、かけがえのないつながりを残しています。私は、大学に東京理科大学を選んだ事、化学科を選んだ事、また大学院まで進学して有機化学の研究室で勉強する事を選んだ事、大学でも夢中になって部活動に取り組んだ事、これら一つ一つが大正解であったと確信しています。そして、この場をお借りして、自分がそのように感じるように指導してくださった、これまでお世話になった先生方、先輩方、同期、後輩達に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。ありがとうございました。私はこれから、自分がいままでに頂

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